大麻(マリファナ)が女性の生殖機能に影響を及ぼす可能性があるそうです。
アメリカのワシントンにあるEndocrine Societで2020年4月に発表された研究によると、大麻(マリファナ)成分のTHCを含む食品などを摂取することで、特に女性の生殖能力に大きな影響を及ぼす可能性があることがわかりました。

女性にとって妊娠しずらくなる・・という影響があるそうです。
その原因となるのがTHCであるとのこと。
今回の研究結果については、ひとことで言うと、「THCを含む食品、大麻製品を摂取する女性は妊娠が難しくなる可能性がある」という内容になります。
この調査結果レポートはENDO2020(第102回米国内分泌学会議)で正式に発表される予定だそうです。
大麻に含まれる成分(カンナビジオール)のひとつであるTHCは、いわゆる精神的に ハイ の状態を作り出す化合物。
今回の研究では、様々な濃度のTHCにさらされた牛の卵子を用いて実験を行い、たとえ一般的な治療で使うTHC量や娯楽としての軽微なTHC量であっても、女性の生殖能力に影響を及ぼす可能性があることが判明したのだそうです。
卵子をTHCにさらした後に胚を調査し続けたところ、より多くのTHCにさらされた卵子ほど、成長スピードが遅れている事が認められたとのこと。
CBD製品や大麻というキーワードで必ず見かけるのが「カンナビノイド」。
これは大麻が持つCBD(カンナビジオール)やTHC(テトラヒドロカンナビノール)など100種類以上の成分の総名称のことです。大麻にはこれらカンナビノイド以外にも、テルペン、フェノールなど多くの化合物が含まれています。そしてカンナビノイドの研究についての歴史はまだ浅く、判明していないことも多いのが実情です。
大麻を研究してカンナビノイドを発見し、世界的に有名となった人物がイスラエルの研究者で「大麻研究の父」と呼ばれる「ラファエル・メコーラム博士」。
1930年生まれのイスラエル人、ラファエル・メコーラム博士は、有機化学者であり、エルサレム・ヘブライ大学の教授。1964年、警察が麻薬密売人から押収した大麻樹脂5キロを譲り受けて行った研究でテトラ・ヒドロ・カンナビノールの分離・構造解明・合成に成功。1990年代にエンドカンナビノイド・システムおよび内因性カンナビノイドであるアナンダミドを発見するなど、現代カンナビノイド研究の礎を作り、「カンナビノイド研究の祖父」「カンナビノイド研究のゴッドファーザー」とも呼ばれて世界的に尊敬される存在。
メコーラム博士が見つけた大麻成分も多くの種類がありますが、博士によって見つけられたTHCでは下記が有名です。
THC-9 (テトラヒドロカンナビノール):向精神作用(ハイ状態になる)が強くなる物質。疼痛、吐き気などを抑え、食欲を増進させる作用があります。中枢神経系に強く働きかける作用があるので常習化しやすい傾向を持ちます。
THC-8 (テトラヒドロカンナビノール):向精神作用(ハイ状態になる)が強くなる物質。疼痛、吐き気などを抑え、食欲を増進させる作用があります。ただしΔ9-THCに比べると圧倒的に向精神作用が弱いことでも有名です。

THCというのは、いわゆる精神的にハイでラリった状態となり、薬物中毒になるような怖いイメージがあるのですが・・。

THC(テトラヒドロカンナビノール)は、ハイとなる向精神的作用がありますが、必ずしも医学、治療的使用が一切ないというわけではありません。実は幅広い医薬用途を有していることもわかっているのです。
しかし、日本では大麻取締法により、THCは禁止薬物に指定されていますので使用も保持も全て違法になります。
THC(テトラヒドロカンナビノール)は、多幸感などの作用があり、大麻草に3%〜20%ほど含まれる、CBDと同じく有効成分のひとつです。全身に存在するカンナビノイド受容体に結合することで薬理学的作用を及ぼします。
鎮痛、吐き気、抗けいれん、食欲増進などに効果があり、耐性もつくと言われていて一般的には、女性の方がTHCへの耐性は強いそうです。
なので、THCは化学療法治療に伴う吐き気および嘔吐を低減することができたり、病気によって体重が減少している人の食欲を刺激することもできます。
また、THCは病気に関連する精神的および認知的な問題を治療するのにも役立つことが明らかになっています。アルツハイマーに関する研究では、カンナビノイドが認知症の人々の気分障害を軽減できることが分かっています。
ただしTHCの副作用としては、心拍数の増加、喉の渇き、目の充血や記憶が薄れるなどの作用もあるとのこと。
濃度が高いTHC含有量の多い製品を長期的に利用したりすると、精神的にも負の影響を及ぼすとも言われており、若者には特に注意が必要になりますね。

日本では完全な違法成分であるTHC。
しかしCBDはハイとなる成分も含まれていませんので日本でも合法です。
もし海外から大麻成分(カンナビジオール)が含まれた商品を輸入したりする際は、THCが入っていないかどうかの確認は必ずしてくださいね!
カンナビノイドについては以下も参考にしてみてください。

アチェ州とインドネシア政府との独立紛争は、2000年に入るまで長きに渡って続いていましたが、スマトラ島沖大地震(2004年12月26日)後にアチェ人武装勢力(自由アチェ運動:GAMなど)から停戦を提案し、政府もこれに応じ、世界各国から支援が入り、復興が進みました。2004年12月26日に起きたスマトラ島沖地震で、巨大津波に襲われたアチェは甚大な被害を受け、死亡者は13万人、負傷者は約10万人となっています。
実は、そのアチェ州にはシンガポールの7倍近くの面積のマリファナ(大麻)の畑があり、国内最大の生産地となっているそうです。そして大麻コーヒーなども人気となっているとのこと。
そもそもアチェの住民は裏庭でマリフアナを栽培し、自由に販売をしていましたが、1970年代に政府より禁止された経緯があり、現在も大麻(マリファナ)は禁止となっています。
また、インドネシアでは厳格な法律と処罰が以前より実行されていることでも有名ですが、インドネシア警察は違法な大麻(マリファナ)栽培農家や使用者を摘発しており、没収したマリファナも1年で100トン以上もの量になるそうです。
アチェの議員のひとりは、2020年2月にマリファナ合法化を提案し、医療用マリファナの輸出を可能にするよう進言したりしています。
もちろんすぐに話が進むことはありませんが、少しずつ大麻(マリファナ)を合法化すべく動きをしていくようです。
インドネシアでは、大麻の所持は最大4年の禁固刑であり、密輸した場合は5年~15年の禁固刑となる違法薬物の使用と密輸に関して、世界で最も厳格な法律を設けている国のひとつ。
ちなみにシンガポールもすごく違法薬物に厳しくて、大麻500g以上の密輸、所持の場合は絞首刑となります。100g以下の大麻取引、密輸、販売の場合は、10年以下の懲役若しくは20万円の罰金となります。

日本に限らずですが、まだまだ世界では大麻(マリファナ)に厳しい国がたくさんあります。
カナダやアメリカの一部、オランダなどのマリファナ合法化した所とは正反対の国も多いので、旅行や海外渡航の際は注意するようにしましょうね!
コメント