睡眠負債が大きくなると鬱病(うつ)になりやすくなったり、アルツハイマーなどの認知症が進むことは研究から判明しています。



睡眠時間が世界的にみても、かなり短いのが日本人です。
睡眠負債(=睡眠時間の借金)を寝だめして週末に返済しても
体や心には意味がほとんど無いことも分かっています。

新型コロナの影響でテレワーク(リモート)であっても
家で夜遅くまで仕事してしまったり、TVやスマホでネットを見ているとついつい寝るのが遅くなってしまうんですよね・・。

睡眠は時間も大切ですが睡眠の質も超重要です!
たとえ睡眠時間が短くても、しっかりと眠りがとれていると
翌日まで疲労もあまり残らないです。
下記の記事で現代の日本人の睡眠時間がヤバいというお話をしました。

簡潔にまとめると以下のような内容になりますね。
・日本人の平均睡眠時間は6時間程
・女性の方が男性よりも睡眠時間が短い(特に子育て世代以降で)
・調査によると40歳代〜50歳代が誰よりも睡眠時間が短いにも関わらず、55%もの人々が「自分は睡眠時間がしっかり確保できている」と勘違いしている
アメリカでの研究などでもアンケートで「必要な睡眠がとれている」と答えた大人の約63%は、現在の生活に「とても満足している」と答えたそうです。
睡眠時間がしっかり確保できていると生活の満足度や人生の幸福度も上がるということになりますね。
アメリカで12歳~18歳の子供達を中心に15500人を調べた研究で、睡眠時間5時間以下の子は、8時間以上の子と比べて「うつ」のリスクが71%も高かったとの報告もされています。
この報告書では、睡眠不足が鬱(うつ)のリスクを高めることが示唆されていますし、きちんと就寝時間を守っている子供については、後年のうつ病発症率が低いという関係があることが分かっています。

また、睡眠不足の状態では空腹感を増大させるホルモン「グレリン」が増えて、コルチゾールも増えてしまいます。そして空腹を抑制するホルモンの「レプチン」が減るので、すぐに肥満体質となっていきます。
さらに睡眠時間が7時間未満の人は8時間以上の人より風邪に3倍ほど、かかりやすかったという結果が報告されています。
睡眠時間の確保は自分の体の免疫を高めることにもつながっているのです。
睡眠不足だったり、睡眠の質が低かったりする人ほど、アルツハイマー病(認知症)の原因のひとつといわれるアミロイドβ濃度が高いという傾向があることが判明しています。
このアミロイドβ(ベータ)とは、脳内で作られるたんぱく質のひとつですあり、アルツハイマー型認知症の発症に大きく関わっていると考えられています。
20世紀初頭にドイツ医学者アルツハイマー博士は、生前に妄想や記憶障害のあった女性の脳組織を顕微鏡で調べ、脳の萎縮、脳内のシミのようなもの、脳神経の中に糸くずのようなもつれを発見しました。そしてこれらを「アルツハイマー認知症」と呼ぶようになりました。
一般的にアミロイドβは、健康な人の脳にもふつうに存在しており、通常は脳内のゴミとして短期間で分解され排出されるものです。
しかし、正常なアミロイドβよりも大きい異常なたんぱく質ができてしまうと、排出されずに蓄積してしまい、この蓄積したアミロイドβは、脳細胞を死滅させると考えられています。

睡眠と脳の老廃物除去との関連性が判明したのですね。
アミロイドβ濃度を低く抑えるには、睡眠時間の確保や睡眠の質を高めて、脳の老廃物やゴミを除去していかないといけないと言うことになりますね!
睡眠中には、脳内のグリア細胞の一種であるアストロサイトが縮むことでリンパに隙間を作り、その隙間が脳脊髄液の排水溝のような役割を果たすと言われています。
そしてこれが脳内老廃物を効率よく運び出すことから、グリア細胞とリンパ系を合わせてグリンパティック・システムと呼ばれています。
では、このグリンパティック・システムによる脳内の清掃作業は、果たして睡眠の質により変化をするのでしょうか?
ローレン・ハブリッツ博士はマウスを使ったグリンパティック・システムによる清掃と睡眠の質との関連性を調べる為、6つの方法で実験を進めました。
その結果、睡眠中に発生するニューロン発火に関与する化学物質、すなわちイオンは、浸透プロセスにおいて脳組織から体液を引っ張る助けをすることが判明。
深い睡眠状態に発生する特有のゆっくりとした一定間隔の脳波と心拍数を一番反映していたのが、6つの麻酔方法のうち薬物ケタミンとキシラジンを組み合わせたものであったとのこと。
深い睡眠状態においてこそ、老廃物排出を促すグリンパティック・システムが最も効率的に働くことが明らかになり眠りが深くなると、心拍数がより低くなるので、それに従って清掃効果のある脳脊髄液の流れが大きくなることも確認されたそうです。

つまり睡眠の質を改善させることで、グリンパティック・システムによる清掃機能を向上させられるかもしれないということですね!

眠りの質を改善する方法のひとつとしてCBDの活用は有効かも知れませんね!
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